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【薬剤師作成】家庭で簡単にできる新型コロナウイルス3つの対策まとめ

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新型コロナウイルス対策まとめ

新型コロナウイルスの影響で日本が一種のパニックに陥っていますが、まさかトイレットペーパーまで無くなる日が来るとは思いませんでした(;^ω^)

不確定要素が多いので書きたくなかったのですが、あまりにも誤った情報が多いので、薬剤師さとが思う家庭でできる新型コロナウイルス対策をまとめてみようと思います。

やっくん

公的機関が出す文書はお堅いイメージだからわかりやすく書きたいな

はい、なるべく分かりやすくを心がけたかったのですが、実際に書いてみると難しかったですね( ̄ー ̄)

賛否両論ある内容になるかもしれませんが、最新のCDC(アメリカの感染症対策機関)で出された感染対策ガイドの内容も加味し、お伝えできればと思います。

参考 Interim Guidance for Preventing the Spread of Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) in Homes and Residential CommunitiesCDC

新型コロナウイルス対策の概要

どこまで新型コロナウイルスの感染対策をするかというのが難しいところですが、今回は家庭に絞って要点を押さえた内容にしてみました。

基本的には次の3つを意識すべきかと思います。(消毒剤やマスクがないことを考慮してます)

  1. アルコールや石鹸を使った正しい手洗い
  2. 目・鼻・口に注意
  3. 閉鎖空間・人の密集地を避ける

基本的にはインフルエンザ対策と同じです!

医療機関で行うインフルエンザ対策については別でまとめていますので、こちらも参考にしてください。

消毒薬イラスト インフルエンザの感染経路、症状、感染対策、予防、消毒方法

新型コロナウイルスの感染対策で最も重要なこと

新型コロナウイルスだけではないですが、医療現場では感染症対策でまず“感染経路”が重要となります。

やっくん

感染経路って何のことだろ?

3つの感染経路

3つの感染経路

空気感染:空気中に漂っている病原体を吸い込むことで感染します。

飛沫感染:感染者が咳やくしゃみ、おしゃべりをし、その際の飛沫を吸い込むことで感染します。

接触感染:食べ物や環境などに付着している病原体が、手を介して体内に侵入します。

新型コロナウイルスは“飛沫感染と接触感染”に該当します。

新型コロナウイルス飛沫感染、接触感染

ここで重要なのは、飛沫感染でも最も感染しやすい感染経路は“接触感染”ということです。

なので、感染対策で一番重点的に行うべきは、接触感染対策なのです!

 

エアロゾル感染があるとも報道あったけど、どうなんですか?

一般家庭では加湿器くらいしか該当しないのではないでしょうか。

中国政府?の発表では、エアロゾル感染の可能性が言及されました。

2020年2月時点では、エアロゾル感染について確定的な根拠がないので、エアロゾル感染についてあまり過敏になる必要はないと思います。

MEMO

また、空気感染を起こすウイルスではないと考えられているので過剰なN95マスク等は不要です。N95マスクは一般の人がむやみに使っても効果はないですし、空気が薄くなるので危険だった気がします。

①アルコールや石鹸を使った正しい手洗い

接触感染を防ぐには手洗いが最も有効です。

やっくん

皆さん、アルコールがあるから大丈夫と安心していませんか?

せっかくアルコールがあっても正しく使用できていないと効果が得られませんよ!

Q&A方式で間違った解釈をしていないか確認してみましょう(^^)/

アルコールがなかなか手に入らないので、少しマニアックな内容になっています(・ω・)

 

アルコールとは何を指しているのでしょうか?

アルコールとは、エタノールやイソプロパノール、メタノールなどの総称のことです。

新型コロナウイルス対策で使用できるアルコールは、エタノールイソプロパノール(イソプロピルアルコール)の2種類です。

消毒効果が高く毒性が低いことから、消毒剤としてはエタノールが使用されていますが、イソプロパノールでも効果があると考えられています。

注意

燃料用アルコールなどメタノールが入っているものは失明などの危険を伴いますので、決して使用しないでください。

 

アルコールの濃度が重要と聞いたけど?

70%のアルコールが最も消毒効果が高いと言われてます。

アルコールは一定の水分子と結合することで最も消毒効果が高いことが分かっており、濃度が薄くても濃くても効果が弱くなってしまいます。

詳しくはコチラで解説しています↓

消毒薬イラスト 消毒用エタノール液IP[免税アルコール]作用機序、効能、使い方

なので可能な限り、70%に近い濃度で使うことが好ましいですね。

MEMO

ただし、新型コロナウイルスは“エンベロープの有するウイルス”に感染対策上分類されるため、多少濃度が薄くとも濃くとも効果があると考えられています。

CDCの感染対策ガイドでは65-95%アルコールの使用が推奨されています。

 

市販の消毒用エタノールは80%くらいの濃度と少し高くないですか?

海外と日本ではアルコールの濃度表記が異なるためです。

結論から言うと、消毒用エタノールは約80vol%=約70%のアルコールなので、このまま薄めず使って問題ありません。

ここ凄くややこしいので詳細は割愛しますが、エタノールは比重が1よりも小さく、濃度表記が質量表記か容量表記かで異なるため、このような差が生まれるのです。

 

無水エタノールやエタノールを薄めれば効果があるってこと?

効果はあります。

無水エタノールは99vol%程度、エタノールは95vol%程度の濃度だったかと思います。

これらを水道水や精製水で薄めて80vol%程度に薄めれば消毒用エタノールと同様の効果が得られると考えられます。

注意

薬機法?の関係上、医薬品でない無水エタノールやエタノールを人体に使用することを推奨できませんので、使用する場合は自己判断で(;^ω^)

 

市販のアルコールが手に入りません

手に使う場合は石鹸、物品の消毒に使う場合はハイターなど塩素系消毒剤を使用しましょう。

手洗いについて

一般的には、ただの手洗いよりも石鹸の手洗い、石鹸の手洗いよりもアルコールを使った手指消毒の方が効果が高いと言われています。

手洗いの効果

アルコール>石鹸>水

イメージとしては、次の除菌率が目安となります。

手洗い方法 除菌率
水のみの手洗い 80%弱
石鹸手洗い: 90%
アルコール手指消毒 99%以上

なので、アルコールを使うことに越したことはないですが、手に入らないのであれば石鹸手洗い(ハンドソープで手洗い)を行いましょう!

石鹸手洗いの場合は20秒以上の手洗いが推奨されています。

物品の消毒について

0.1%の次亜塩素酸ナトリウムを含ませた布で代用できます。

市販品ではハイターやブリーチ、ミルトンなどですかね?0.1%への薄め方は製品によって濃度が異なるので説明書を見るなり、店員さんに聞くなりしましょう!

消毒10分後くらいに水を含ませた布でふき取ると良いでしょう。

注意

金属や色が付いているものには適さないので注意してください。(その場合80度10分以上の熱湯消毒がオススメです)

あくまでも私見ですが、正直一般家庭でそこまで必要なのかなと思います。

物品や環境の消毒を徹底するよりは、後述する目・鼻・口を触らないことの徹底およびこまめな手洗いの方が有効と考えます。

 

正しい手洗いの方法を教えてください

アルコール手洗いでは乾くまで、石鹸手洗いでは20秒以上の手洗いを行います。

CDCの感染対策ガイドにある通りの内容です。

使用するアルコールの量は手の大きさによって変わりますが、一般的には手に擦りこんで15-20秒程度で乾く量=1-3mL/回が適量と言われています。

手洗い洗い残し

手洗いでは、どうしても指の間・親指・指先部分がおろそかになってしまうというデータがあるので、この部分を意識的に洗うようにしましょう!

 

<参考-洗い残しが多い部位>

・親指  56%

・指の背面  26%

・手の甲  24%

・指のあいだ  16%

・手のひら  16%

②目・鼻・口に注意

先ほどの感染経路の話に戻ります。

人はいかにして新型コロナウイルスに感染するのか?

簡潔にいうと“ウイルスは粘膜からヒトの体内に侵入し体内で増殖”します!

よって、粘膜部位にウイルスが触れないようにすることが、新型コロナウイルスの感染対策になるのです。

注意すべき粘膜部位は3つ

テレビなど報道でも散々言われていると思いますが、通常感染経路になりうる粘膜部位は3つ。

目・鼻・口です。

感染の原因は次のような感じでしょうか?

  • ウイルスが付いている手で目や鼻をこする
  • ウイルスを口から吸いこむ
  • ウイルスの付いている食品を口にする

よって、むやみやたらに目や鼻をこすったりしないことが重要となってきます。

また、ご飯食べる前に手をしっかり洗いましょうね!


*2020年4月補足

CDCより従来は触れられていなかった“マスク(鼻・口を覆うこと)”が追加されました。

感染予防というよりは、無症状の感染者が感染拡大を防止するために必要であると述べられています。

参考 How to Protect Yourself & OthersCDC


③閉鎖空間・人の密集地を避ける

本来3つ目の感染対策としては、環境の消毒感染拡大防止目的のためマスクの着用が推奨されるのですが、なかなか消毒剤もマスクも手に入らないので、当たり前ですが閉鎖空間を避けるとしました。


*2020年4月補足

環境の消毒・感染拡大防止目的のためのマスク着用もCDCより推奨はされていますので、可能な限り行うようにしましょう!


ウイルスって皆さんの中でどういったイメージでしょうか?

空気中をふわふわと浮いているものという認識だとしたら、それは誤りです。

新型コロナウイルスは、空気感染を起こすウイルスではないので、空気中に常に存在するウイルスではありません。

MEMO

空気感染を起こすウイルスは結核が代表例、この場合はあっという間に感染が拡大します。

ヒトの体内で増殖した新型コロナウイルスは、咳やくしゃみなどの飛沫によって地面や物品などの環境中に飛散され、そのまま留まり時間がたつと死滅します。

死滅するって、新型コロナウイルスはどのくらいの期間生存できるの?

わかりません(;^ω^)

これ確か留まる環境によってどれくらい生き残れるか変わったはずなので、一概に言えなかったかと思います。金属面だと死滅しやすいとか、表面がざらざら・ツルツルでも違ったかと。

参考程度で、インフルエンザウイルス24-48時間程度環境中にとどまったという報告があったかと思います。

新型コロナウイルスも数時間で死滅するというよりは、長時間環境中に留まっていると考えた方がいいですね。

こまめに手洗いを行う・少なくとも1日1回は物品の消毒やよく触る場所の消毒を行うが有効かと思います。

やっくん

てことは、普通に外出するだけでは、感染のリスクは高くないってことなんだね。

一方で、閉鎖空間では、万一感染者がいた場合、感染者の飛沫を吸い込む危険性があるので、感染リスクは高くなります。

やはり、電車やバス、車などの移動中は怖いですし、たとえ広い場所でも人が密集していると感染リスクが高いので避けたいところですよね!

 

家庭でできる新型コロナウイルス対策まとめ

個人的には、正しい手洗いを徹底することが最善と考えています。

  • 家庭で簡単にできる新型コロナウイルス対策は、①手洗い・②目・鼻・口に注意・③閉鎖空間・人の密集地を避けるの3つ
  • 消毒剤がなくても石鹸や熱湯で代用できる
  • マスクがなくても閉鎖空間を避ければリスクは低い

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